教会便り 2022年6月

あざみ
花言葉:独立



カトリック島田教会

〒427⁻0041

島田市中溝町 344

0547-37-1906



天地万物が躍動感に溢れる季節に寄せて

カトリック焼津教会信徒 服部 靖男

 木々が新緑を装い、野の草花が一斉に咲き、天地万物が躍動感に溢れる季節になりました。私の住む近くの田舎では茶摘が始まり、田んぼでは水が張られて田植えの準備が始まります。景勝地を旅して非日常の風景に感動を覚える人は多いと思います。身近な風景は近すぎて、日々の移ろいゆく季節の装いに気付く人は意外と少ないかもしれません。ありふれた風景の中にも幸福に満ちた美しい光景に出会えます。私は近くの田舎に出かけ風景を描きます。以前、ある方から「新緑の美しさは、イエス様の復活を賛美しているんですよ」と教えていただいたことがありました。ご復活の頃は新緑が美しい季節と重なります。旧約の歌に「・・・山と丘は神を賛美し、地にはえる草木は神をたたえよ、・・・」とあります。初夏の光に輝くみずみずしい若葉を眺めていると、確かに神様を賛美しているように感じます。

 冬から春にかけての風景は「イエス様の死と復活」に重なる光景に出会います。冬は、活き活きと生い茂っていた木々が、吹き荒れる北風に葉は落ち幹と枝ばかりになり、草は色を失い枯れて荒涼とした大地に臥し無残な姿になります。…にもかかわらず地中ではしっかりと根を張り、冬の厳しい寒さにじっと耐え、摂理に逆らわず、粛々と命の営みを続けます。 春には活き活きと草木が生い茂り、脈々と命が胎動し始めます。自然は偽りがなく真実で、深く、清く、美しい無限の美と力を備えています。

 心に冬が訪れると、怒り、憎しみ、哀しみなどの棘が大なり小なり生え、闇に覆われます。まわりの人に心を閉ざしたり、冷淡になったりします。荒みのときです。けれども時の流れは雨と陽射しを闇に浴びせ、少しづつ覆いを外します。そして闇が何が本当の幸せかを知る大切な力となっていたことに気づきます。春は心に喜び、優しさ、幸せ、などの光に覆われ、希望に満たされ、まわりの人を受け入れ、慈しみます。慰みのときです。けれども荒みのときに備え、心を整えるように光は優しく促します。・・・これが私が思う「イエス様の死と復活」に重なる光景です。

 此の世は光だけでなく、闇だけでもなく、こういう矛盾する対極のものが同時に一つの世界に共存し調和しているように思います。



書評:山崎佳代子著「パンと野いちご」勁草書房 2018 年刊

編集子

 本書は、副題に「戦火のセルビア、食物の記憶」と記されています。書中、民族同士が対立、抗争を繰り返し、人々は、住むところを追われ、移動を余儀なくされて、戦禍の中を逃げまどう様が記されています。

 その体験を聞き出すキーワードは、食べ物です。

 戦時下、難民となった、著者の友人たちは、一体、何を食べていたのか。命をつないだ人たちから聴き取った、貴重な証言集です。証言では、乏しい食料を分け合う場面に、かつての幸福な食卓の記憶が重なります。その溢れ出る思いを聴いて、それを書き取ります。

 戦時下、難民となった人々が食べていたもの、それは、卵と生クリームなしのマーブル戦争ケーキであり、停電のために溶けだした冷凍庫の肉で、銃弾におびえながら催すバーべキュー大会でした。

 そこでは、食べ物とは、ただ食するもののことではなく、食べ物とは思い出のことであり、料理とは甦りのことであること。食べ物とは、人々が集まる場所であり、心配、恐怖、愛、秘密のお話などを、みんなで分け合う場所であるということ。料理をするということは、家族がみんな仲良しだという感じを生みだしてくれること。

 食べ物とは、支えであり、そして、人と人との出会いであると言うこと。みんなで分け合う食べ物、みんなで分け合うパン、そのパンは魂の香りがしていること。

 言語に絶する飢饉に襲われる渦中にありながらも、子どもたちは、負傷者のために、野イチゴを摘みます。木の皮で小さな籠を編んで、野イチゴで一杯にして、森の中の野戦病院へ運びます。子どもたちは、野イチゴを自分が食べるのではなく、自分たちが摘んだ野イチゴを負傷した人たちに届けることが、子どもたち自身の幸せであり、誇りでした。当の負傷した人たちは、そのご馳走に胸を打たれ、子どもたちの頭をなでてくれました。ここには、人生で色々なことを味わいながらも、決して明るさを失うことなく、逞しく生きてきた人々の姿があります。

 本書では、自分は犠牲者なのだと考えることはなく、陽気さを忘れない人々、それが自分なのだと、確信して止まない人々がいます。

 第一次世界大戦、第二次世界大戦、ユーゴスラビア内戦、コソボ紛争・・紛争の絶えないバルカン半島に、三十年以上もの長きに亙って住んでいる著者による、繰り返される歴史の中で、繰り返しのない、かけがえのない個人の人生の記録です。生きた現代史の見事な迄の手法が窺えます。



第 11回運営推進会議議事録

日時:5月8日(日) ミサ後

場所:集会室

1.報告事項

信徒総会開催

靴を履いたまま聖堂へ入る

第二朗読を日本語に変更

ウクライナ支援・義援金

枝の主日、復活祭の準備

志太榛原地区福音宣教会議

教会の案内板を作成

教会案内のパンフレット作成

老眼鏡の用意

掲示板の更新

教会便り5月号の発行

ホームページの更新

2.議題

創立 60 周年記念事業について

講演会の開催

「寅さんとイエス」

講師:米田彰男神父(清泉女子大学名誉教授)


令和4年度 信徒総会議事録

4月24日(日)11:50~13:30

集会室於

第 1 号議案 令和 4 年度事業計画

1. ミサ典礼の改定

2. 創立 60 周年に向けて (記念誌の作成)

3. 地の塩、世の光として、地域共同体への参画。

困難に直面している 一人ひとりを大切に、

奉仕の精神に溢れる、建設的な交わり。

4. 映画鑑賞等、文化を通して、地域への福音宣教。

5. 聖堂への入堂方法。

第 2 号議案 令和 3 年度収支決算書、令和 4 年度収支予算書

第 3 号議案 令和 4 年度教会新委員

組織の更なる充実を図る為、副委員長 2 名を置く。


6月のカレンダー

6月 5 日 :聖霊降臨の主日 ・11 時

6月 12 日 :三位一体の主日 ・11 時

6月 19 日 :キリストの聖体・徳山教会・11 時・13 時 30 分

6月 26 日: 年間第 13 主日・ 11 時

平和の祈り:(ロザリオの祈り)毎週土曜日 9 時 30 分


6月の予定

6月 5 日(日) 運営推進会議 ミサ後

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