島田教会報  4月号

藤枝・島田教会主任 金子尚志神父

「やっぱりイエスさまは しんでいないのよ!」

 主のご復活おめでとうございます! 私たちの希望であり生きる土台であるイエスさまが復活されました。イエスさまの復活の出来事は受難や十字架の死に比べると非常に地味で何か物足りない感じがします。四つの福音書に唯一共通しているのはマグダラのマリアがイエスさまの墓に行ったことと、その墓から「石」が取り除かれていてその中が空だったことだけです。ここに出てくる「石」とはただの鉱物ではなく、神と人間の関係、人間同士の関係、自分自身の関係など、あらゆる関係を阻むものの象徴としての「石」です。その一番大きく遮っていた「石」が生者と死者の関係を断ち切る「石」でした。イエスさまは復活によってその巨大な「石」を取り除かれました。復活されたイエスさまはもう死者の墓にはいません。復活されたイエスさまは自分を見捨てて逃げ去った弟子たちに一言も恨み言や愚痴を言うことなく、「あなた方に平和があるように」と二度(何度でもの意)も弟子たちを赦し励まし癒す言葉を伝えます。それは「死」でも壊されない新しい関係を結ぶことでした。私たちが何度イエスさまから離れても、何度イエスさまを知らないと言っても、何度イエスさまを見捨てても、イエスさまはつねに「あなた方に平和があるように」という思いで新しく愛する関係を結び直します。そのようなイエスさまの愛が私たちの心に居場所を探しています。私たちがイエスさまの復活を祝うとき、それは私の心にイエスさまの思いが生き始めたことを祝うときです。

 毎年、復活祭を迎えるとある女の子の詩がいつも思い出されます。ミッションスクールで先生からイエスさまの復活の出来事を聞いて書いた一年生の詩です。


わたしのこころ

わたしの心の中で わたしがひとりのとき しーんとしている 

そしてこんなときに 心の中で小さな声がする

すごく小さな声なので すこししか聞こえない

やっぱりわたしの心の中に 神さまがいらっしゃる

わたしはうれしい とってもうれしい

ほらみんなも一人になったとき しずかに耳をすまして聞いてごらん ねっ!

やっぱりみんなの心の中でも 小さな声が聞こえるでしょう

おはなしに イエスさまが十じかにかけられたという おはなしがあるけれど

やっぱりイエスさまは しんでいないのよ!

大阪信愛女子学院1年 まえ田よし子

カトリック島田教会

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