教会便り 2022 年 3 月

アネモネ
花言葉:あなたを信じて待つ


カトリック島田教会

〒427⁻0041

島田市中河町 344

0547-37-1906



四旬節に寄せて

編集子

 今月は、灰の水曜日、四旬節の季節です。

 先頃、北京オリンピックが開催されましたが、オリンピックにまつわる逸話―1972 年 9 月 5 日、ミュンヘンオ リンピック開催の折、あろうことか、早暁、選手村でテロ事件が発生し、その夜遅く、人質 9 名と警察官 1 名の命が奪われました。

 事件発生当日、1386 年に創立されたドイツ最古のハイデルベルク大学の、神学部教会一致学研究所の小聖堂では、事件を受けて、日課「夕べの祈り」が、いつにもまして緊迫の内に執り行われました。居並ぶ人々は、身の毛もよだつ深淵を回避することなく、この日の出来事への仮借なき参加を目して、四旬節における回心(メタノイア)そのままに、視座を転じて、真摯に見つめ直し、事の重大性をわが身に負いました。

 福音「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」(ルカ9・35)の言葉通り、居並ぶ人々は耳を傾け、人質に捕えられている人人の痛みが、刃となって、その身に突き刺さってきました。

 のみならず、凶行に及んだ人びとの身に思いを馳せ、「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」(ルカ23・43)と、十字架を負ったキリストの道をわがものとする贖罪の祈りを、ひたすら捧げました。

 それは将に、脱自的転身であり、痛みや苦しみを、神と共に忍ぶ、悔い改め以外の何ものでもありませんでした。そこには、回心せよと強く迫る、四旬節の福音の気が満ち満ちていました。

 それは、聖書の「兄弟たち、その時と時期について」(テサロニケ5・1)と書かれている、客観的な時―「流れる時」(クロノス)の対極にある、主観的な、特別な意味 を齎す時期―「成熟する時」(カイロス)そのものでした。

 そのかみの、諸聖人の連祷が連綿と続いた、かの日の「夕べの祈り」の円居に連なった、神の現存の体験は、幾星霜を経て、昇華され、経験となって、わが胸の内深く、今も尚、厳として息づいています。


黙想会のお知らせ

 昨年、共同宣教司牧委員会の企画で待降節の黙想会を行いました。今年も年 4 回の黙想会を企画しています。今年は「イエスに出会う」という一貫したテーマで行います。私たちの信仰が人となられたイエスの思い、ことば、その人柄、さらにその立ち振る舞いに出会い、そのことを祈りの中で味わうことで神さまがより身近に感じられ、人生をイエスとともに親しく歩めることを意図しています。

 「イエスと出会う」という一貫したテーマですが、イエスとの出会いをより深めるために毎回サブタイトルを提示します。連続して参加できなくても毎回完結した講話と祈りになりますので都合の良い時に参加してくださればありがたいです。

金子尚志神父

日時: 第一回 3 月 26 日(土)

第二回 6 月 25 日(土)

第三回 9 月 24 日(土)

第四回 12 月 3 日(土)

いずれも 13:30~16:00(予定) 毎回ミサ有り

場所:藤枝教会聖堂

※ 第一回「イエスと出会う」 ―人間を見つめるイエスの眼差し-

※ コロナ禍の影響で急な中止がある場合はご了承ください。


3 月のカレンダー

3 月 2 日: 灰の水曜日 【中止】

3 月 13 日 :四旬節第 2 主日 【中止】

3 月 20 日:四旬節第 3 主日【中止】・徳山教会【中止】

3 月 27 日: 四旬節第 4 主日 ・11 時

平和の祈り(ロザリオの祈り)・毎週土曜日: 9時 30 分


3 月の予定

今月の運営推進会議は中止します。


黙想会

金子尚志神父

3 月 26 日(土)13 時 30 分~16 時

藤枝教会聖堂

志太榛原共同宣教司牧委員会主催

第一回「イエスと出会う」 ―人間を見つめるイエスの眼差し-

コロナ禍の影響で急な中止がある場合はご了承ください。

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