教会便り 2021年 10月
オミナエシ
花言葉:親切
カトリック島田教会
〒427⁻0041
島田市中河町 344
0547-37-1906
聖ヨセフ 〜 縁の下 聖母子支え 立つヨセフ
焼津教会主任司祭 牧山 善彦神父
今月から金子神父様と交互に巻頭言を担当することになりました。こちらでは初めての掲載ですが、焼津教会ではヨセフ年にあたり「聖ヨセフに親しむ」をテーマに連載しており、そちらでは今回が最終回。教皇フランシスコの使徒的書簡『父の心で』と司教協議会会長カテケージス『いのちを守る聖ヨセフ』を参考にしつつ、わずかですが聖ヨセフの諸側面のひとつを分かち合えればと思います。
「目立たずとも、自分の役割を守る人」これは『いのちを守る聖ヨセフ』の中で示された聖ヨセフの諸側面のひとつです。ヨセフはダビデ家の子孫、マリアを迎えた夫、大工、マタイ福音書においてはエジプトに逃れ母子を迫害の手から守ったことが描かれますが、聖書に彼の言葉は一言も記されておらず、その姿は半ば陰に隠れるようです(ヨセフの姿を描き出すマタイ福音書でさえ、占星術の学者たちが訪れた主の公現の場面では、ただ幼子イエスと母マリアだけを登場させています)。公生活に入る前、イエスは「両親に仕えてお暮らしに」(ルカ 2.51)なりました。エジプトの地に逃れている間、ヨセフとマリアが諸々の具体的な問題に向き合わざるを得ない状況だったことは想像に難くないものです。また、神殿に献げる山鳩ないし家鳩(ルカ 2.24)からは慎ましい生活が浮かび上がり、年ごとのエルサレム巡礼(ルカ 2.41)からは神への従順と畏敬が生活に現れていたことが感じ取られます。しかし、具体的な聖家族の生活ぶりは聖書に描かれていません。むしろ、救いの福音は人目につかない日々のうちに準備されていたとも言えます。そのなかでヨセフはイエス(と母マリア)を中心に置き、目立たずとも地上の長い日々のなかで守り、養い育てていったと言えます。
教皇フランシスコはこのヨセフの姿に、「誰もが聖ヨセフ-目立たない人、普通で、物静かで、地味な人の姿-に、困難なときの執り成し手、支え手、導き手を見いだすはずです。聖ヨセフは、一見すると地味な、あるいは「二番手」にいる人だれもに、救いの歴史の中で、比類なき主役になる資質があることを思い出させてくれます」(『父の心で』)と、特にパンデミックという危機にあって、今までスポットライトを浴びることのなかった日々の生活を支える人々とつながるものを見いだしています。
神学生時代に読んだ本のなかに、聖人にあこがれながら諸聖人の高徳な生活も殉教も神学の博識も自分には手が届かないと悩む少年の話がありました。彼の霊的指導者は「それなら、あなたは聖ヨセフにならいなさい」と諭したそうです。今日、わたしたちの生活のただ中に来られる主を真ん中に置き、今日の務めをひたむきに果たしていく。生活の模範によって沈黙のうちに語る聖ヨセフは、ごく身近な暮らしの中で神に向かって生き合うことを助けてくれる信仰の父の姿と言えます。
第5回運営推進会議議事録
日時:8月1日(日) ミサ後
場所:集会室
1.報告事項
一竜会総会は、本年度は中止
志太榛原地区共同福音宣教担当者交代
熱海災害支援募金を実施した
香部屋の床の張替えを行った
蛇口の修理を行った。
教会便り 8・9 月号を発行した
ホームページを更新した
司教区の規定に沿って、ホームページ担当者を2 名追加した
「現代日本人の宗教意識調査」の分析を継続した
2.議題
来年の待降節第一主日(11 月 27 日)から実施される、新しい「ミサの式次第」について
2021 年 6 月に説明用冊子が編集・発行される。
2021 年 10 月から、教区・修道会対象の説明会が開かれる
2022 年 6 月から儀式庶の準備・出版がなされる
災害時における情報収集について
被災地の支援に関して、支援の内容もさることながら、普段から、発災時の連絡手段やネットワークを作っておく必要がある。
(文責:八木)
現代日本人の宗教意識(3)
―ISSP 国際比較調査「宗教」によるー
編集子
宗教的行動について
(1)神仏を拝む頻度の低下
「神仏を拝むことがどれくらいあるか」と言う質問には「年に 1.2 回 +年に数回」が、48%で、一番多い。
10 年前の 2008 年と比較すると「一日に 1 回以上 + 1日に数回」は、23%から 17%に減少している。
その一方で、「ほとんど拝んでいない + 一年以上拝んでいない」は、16%から 21%に増加している。
「一日に 1 回以上」に関しては、「何らかの宗教を信仰している」と、以前回答した人に限ってみても、2008 年の 42%から、2018 年には 32%に減少している。
「何らかの宗教を信仰している」と回答した人でも、このように、信仰心が希薄になっているが、ここでは、意識の低下と共に、拝む頻度も少なくなっていることが窺える。
神仏を拝むことが「ほとんどない」と回答した人を、男女別にみると、信仰心が「まったくない」という回答と同じように、年齢が低い人ほど多くなってきている。また、全体的には、男性の方が、女性よりも多い傾向がある。
10 年前の 2008 年と比較してみると、性別では、「女性」の方が、そして、男女年代別では、「女性の 40 歳以上」で、増加している。
この調査事項には、「困ったときに、神仏に祈ったことがあるか」という質問もある。この問いに「ある」と答えた人も、1998 年には 65%であったが、2018 年には、59%に減っている。
これを見ると、「苦しい時の神頼み」という言葉は、日本人の神仏に対する節操のなさを揶揄する意味で用いられることが多いけれども、質問に対するこの結果は、それよりも何よりも、困った時でも、神仏に頼る人が、減りつつあるということを、如実に示している。
参照:小林利行:日本人の宗教的意識や行動はどう変わったか
―ISSP 国際比較調査「宗教」・日本の結果からー
書評
横田南嶺他著:不要不急 新潮新書
編集子
サブタイトルには、苦境と向き合う仏教の智慧と謳われている。本書では、不要不急の中にあって、それでも大切なものは何であるか、混迷の時代を生き抜くヒントを、10 人の僧侶が、分かりやすく教えてくれている。
コロナ感染症は、仏教の根本的な教えである「生老病死」の中でも、特に、日常では、考えることのない「死」について、強烈なものを突き付け、これ程までに肌感覚で意識させられたことはなかった。
将に、人生において、「気づきの機会」を齎してくれた。
本書の中で、特に目を引く、著者の一人、奈良安養寺の松島晴朗住職は、「『必要緊急』」の声をすくう」と題して、住職が代表を務めている「おてらおやつクラブ」の活動について触れている。
お寺に供えられる、さまざまな「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として頂戴して、子どもをサポートする支援団体の協力の下、経済的に困難な状況にある家庭へ,それを「おすそわけ」する活動を実践している。
元々、お寺で育ちはしたものの、大学卒業後、企業で、インターネット関連事業、会社経営に従事していたが、その後、一念発起して、寺院を継ぎ、インターネット黎明期から技術を培い、マーケティングにも精通していることを踏まえて、現在、全国の約 1600 のお寺と、約 500 団体の連携の下、2 万1 千人の子どもたちを支援している。
「おさがり」で育ててくれた亡き人たちからの恩を、鋭意、未来を担う子どもたちに送っている。
急増する「助けて!」の声は、信号機に喩えれば、これ迄、黄色信号で、ギリギリの生活をしていた、ひとり親世帯が、コロナ禍によって、一気に、赤信号になってしまったような状況を呈している。
「おてらおやつクラブ」では、このような世帯に対して、即日で、「おすそわけ」を届け、孤立しないための支援を展開している。
活動を通して、これ迄、見えにくかった貧困家庭が顕在化し、そして、「不要不急」の中に、見えにくくなってしまっていた「必要緊急」なものが浮かび上がって来た。
全国から「助けて」の声と共に、「助けたい」という声も寄せられている。
10 月 3 日:年間第 27 主日・11 時
10 月 10 日:年間第 28 主日・11 時
10 月 17 日:年間第 29 主日・11 時
10 月 24 日:年間第 30 主日・世界宣教の日・徳山教会・11 時・13 時 30 分
10 月 31 日:年間第 31 主日・11 時
平和の祈り(ロザリオの祈り・ 9 時 30 分
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